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      • 佐賀にある椿の古木、太閤椿(たいこうつばき)

        ─ 450年の命が刻む、佐賀と椿の深い縁 ─

        佐賀にある椿の古木、太閤椿(たいこうつばき)
      • 佐賀県は、椿油の古くからの産地

        ヴィーナース ツバキオイルの原料である椿油(ツバキオイル)が採取される佐賀県は、椿の産地として長い歴史を持っています。

        明治後期の椿油の生産量を見ると、全国1位は東京都の446石(約80,000リットル)、2位は長崎県の287石、3位は熊本県の142石、そして4位が佐賀県の116石(約20,000リットル以上)と、全国でも有数の産地であったことがわかります。

        なぜ佐賀県でこれほど多くの椿油が生産されてきたのでしょうか。

        その理由は、この土地の自然環境にあります。

        玄界灘の潮風が育てた、ヤブツバキの大地

        佐賀県の北部は、対馬海流が流れ込む「玄界灘(げんかいなだ)」に面しています。

        玄界灘は壱岐・対馬をはじめ多くの島々を持ち、荒波と強風が特徴の海です。

        このあたりでは古くから椿がよく育ち、特に海風を防ぐため下枝がよく茂るヤブツバキを「風除け」として植えることもあったともいわれヤブツバキが家や田畑を守る防風林として人々の暮らしのすぐそばに根付いていました。

        塩分を含む風雨に鍛えられ、岩場にしっかりと根を張り年月をかけて育つ玄界灘のヤブツバキは、過酷な環境ゆえにその生命力が強く、良質な種実をつけます。

        そこから生み出される椿の種が良質なのは想像に難くありません。

        同じ佐賀県の玄海灘の椿の種から搾られた椿油こそが、ヴィーナース ツバキオイルの原料です。

        東松浦半島と豊臣秀吉 ─ 名護屋城と椿

        佐賀県の北部に、玄界灘へ突き出すように伸びる「東松浦半島」があります。

        半島の先端に近い場所には、かつて日本史上屈指の巨城が存在していました。

        豊臣秀吉が朝鮮出兵(文禄・慶長の役)の前線基地として築いた、いにしえの城「名護屋城(なごやじょう)」です。

        天正19年(1591年)、秀吉は「唐入り」を翌年春に決行することを全国に告げ、肥前の名護屋に前線基地としての城築造を九州の大名に命じました。

        ところで一般的には「なごや」という名前は愛知県にある名古屋を想像するのではないでしょうか。

        まさにその名古屋が名前の由来で、秀吉はかつて自分が生まれ育った尾張の「那古野(なごや)」と同じ地名であることに運命的な縁を感じ、この地への築城を決めたと伝わります。

        東松浦半島に玄界灘を望むようにそびえた名護屋城は、慶長19年(1591年)より始まった文禄・慶長の役の拠点として、「築城の名手」として知られる加藤清正をはじめ、九州各地の大名を動員した「割普請」(分担工事)によって、5か月という短期間で主要部の大部分が完成しました。

        完成した名護屋城は当時の大坂城に次ぐ全国2番目の規模を誇り、全国から約160家の大名・武将が名護屋に集結。その遺跡群は半径3キロメートルにも及びました。

        武将だけでなく京都の商人、宣教師や明の使節なども訪れ、最盛期には20万人以上の人々がこの地に暮らしたとされています。

        まさに、一時的に日本の首都のような賑わいを見せた場所でした。

        その秀吉が陣を構えていたこの地に、椿の古木である太閤椿が今も生き続けています。

        太閤椿 ─ 450年を生きる、ヤブツバキの古木

        玄海エネルギーパーク(九州電力 玄海原子力発電所)の構内に、幹周り240センチメートルという堂々たるヤブツバキの古木が茂っており、その名を「太閤椿」と呼んでいます。

        この地に秀吉が名護屋城を構えたころから咲いていたと言い伝えられています。

        今から約450年前。

        豊臣秀吉が大陸へ向けて号令を飛ばしていたその時代に、この椿の木はすでに玄界灘の潮風を受けながらこの土地に根を張っていたのです。

        もともとこの木は、現在の位置から200メートルほど離れた場所にありましたが、1984年に発電所建設に伴い玄海エネルギーパーク敷地内に移植されて「太閤椿」と呼ばれるようになりました。

        移植という大きな環境の変化にも揺るぐことなく根付き、今もなお毎年濃い赤の花を無数に咲かせています。

        実際に太閤椿をご覧頂くとわかるのですがこれほどの規模の椿の古木としては全国的にも稀なものです。

        戦国の世、織豊政権の頃から江戸時代、明治、大正、昭和、そして令和の現代まで、歴史の激動を黙って見続けてきたこの一本の椿は、ヤブツバキという植物がいかに生命力たくましく、この玄界灘の大地と深く結びついているかを、その存在そのもので示しています。

        玄海エネルギーパークと白石記念椿園

        太閤椿が移植された玄海エネルギーパークでは、この古木だけでなく、椿の鑑賞スポットとしても知られています。

        向かい側の小高い敷地には、発電所2代目所長の故白石晶一氏の基金を元に作られた「白石記念椿園」があり、2万平方メートルの敷地の松などの高木の樹下に、全国から集められた園芸品種約100種800本が植栽されています。

        また、この地で生まれた「玄海淡雪(げんかいあわゆき)」という椿の品種も見られます。

        玄界灘沿岸で発見された野生のヤブツバキより選抜した品種で、蕾から咲き初めは淡い桃色を帯び、咲き進むと白くなる一重の極小輪の椿。

        ここではその大変美しい椿を見ることが出来ます。

        ヤブツバキとは ─ 日本原産の本物の椿

        太閤椿をはじめ、加唐島の椿も、そしてヴィーナース ツバキオイルの原料もすべて「ヤブツバキ(学名:Camellia japonica)」です。

        ヤブツバキは青森から沖縄まで日本全国の沿岸部に自生する、日本原産の椿。

        世界に2万種類以上あると言われる椿の品種の多くが、このヤブツバキを原種としています。

        椿油の利用の歴史は古く、続日本紀には777年に渤海国使が帰る際に海石榴(つばき)油を所望したので贈ったとの記述があります。

        奈良時代にはすでに、椿油が国際的な価値を持つ贈り物として認識されていたのです。

        江戸時代には、椿油は女性の黒髪を艶やかに装う化粧油として一躍人気を博し、以来、主に頭髪油としてその名が知れ渡っています。

        現代では、ヘアオイルやスキンオイル(フェイスオイル・ボディオイル)として幅広く使われています。

        市場で販売されているツバキオイルには「椿油」「ツバキオイル」と表記されていても、中国産のユチャ油やサザンカ油が混合されている製品も少なくありません。

        ヴィーナース ツバキオイルは、この玄界灘沿いの加唐島で育ったヤブツバキの種子のみを100%使用した、混ぜ物のない本物の椿油です。

        訪問情報

        玄海エネルギーパーク(太閤椿・白石記念椿園)

        住所:佐賀県東松浦郡玄海町今村4112-1

        ※見学の際は事前に公式サイトでご確認ください。椿の見頃は例年2月〜3月頃です。

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